妄想映画館 第1回上映作品


作品紹介 「実録・激闘!都条例2010」カンヌ映画祭出品/これは2010年に実際に起きた都による都条例改定の動きとそれを阻止しようとする人たちとの戦いを描いた作品で、以前なら熊井啓や山本薩夫監督等社会派が創っただろう題材だが、今回は深作欣二の「仁義なき戦い」を意識したようなカメラが動き跳ね回り躍動し、三池崇史がエネルギッシュに演出。

差別発言を連発し暴走し自滅していく「元作家である知事」を白竜が楽しそうに演じ、特別出演のタランティーノ記者に煽られて、「××人、皆殺しだ〜〜〜〜!」と絶叫するあたりは、まさにこれ以上無いはまり役!
しかしそれ以上に凄いのがこれも「元作家である副知事」を演じる村上ショージの怪演!ああ言えば上佑ばりの兄貴発言を連発するかと思えばころりと宗教団体の幹部に転進したりするその節操の無さ、化け物性を飄々と演じて今年の助演男優賞は早くも確実!?

そして野次るしか能が無い都議会に巣食うゴロツキ議員の生態や、80数箇所も廻ってありもしない嘘で親たちを熱心に懐柔する都庁役人の滑稽で卑劣な姿も余すところ無く描かれ、天下り銭稼ぎのために文化を食い物にする警察官僚の醜い姿もくっきりと浮き彫りにされる。

おまけに海老蔵のそっくりさんまで登場させて、この時期マスコミは何をしていたかを痛烈に皮肉るあたりはさすが三池節、絶好調♪

当然、撮影が許可されなかった都議会議事堂内も見事なセットとCGで復元し、随所に怒るマンガ家!弁護士!都庁で転ぶライターやら実在の人物も大勢出演してリアルな闘争劇を大いに盛り上げている。

ドキュメントな創りから一転!頭脳警察と三上寛の曲で盛り上がる都知事選の場面は××の首が飛び、都庁が燃え上がる狂乱のクライマックス!!
今年最大の話題作であることは間違いなく、読売新聞では公開前から早くも「2011年ワースト・ワン」に選ばれている全国民必見の作品!!



次回第2回妄想映画館・上映作品予告

 

ブリンナーが演じたクリス役をクリント・イーストウッド

そして山賊の頭をロバート・デ・ニーロが演じて

二丁拳銃のチョウ・ユンファ等のガンマンが勢揃いする

J・ウー監督によるリメイク版「荒野の7人」が登場!

乞うご期待!


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