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ダー松の映画三昧の日々/3[♪は特にお気に入り作品]
2000年6月末より〜
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ/天地風雲」/西部劇&クンフーのドッキングは異種格闘技戦みたいで胸が高まるものがあるが 、「レッド・サン」のごとくなかなかうまくいかない。遠い昔のマカロニ・ウェスタン+空手のドッキング、クラウス・キンスキーなどが出演している「荒野のドラゴン」は珍しく成功した作品かも。ラストのゴーストタウンでの石川五衛門のごとき侍との対決は大爆笑!!

「プラーベート・ライアン」/劇場で観て久しぶりの再見。アメリカの戦争映画では珍しく投降したドイツ兵を問答無用に射殺する場面が最初と最後にある。ラストの射殺は途中で捕虜を逃がしてやったため味方が殺された事への後悔として、最初の方は「戦争はしょせん殺し合いだ」というアナーキーな描写で、このセンで創ってたらまた違った作品になったかも。ペキンパーならともかく、スピルバーグだからそんな作品は創らないか?
「ロンゲストナイト」/主人公が最後には射殺され、身体を刻まれ、黒いビニール袋に入れられて ばらばらに捨てられるという仰天の結末!

♪「ロッキー」/後作になるほど大味になっていくが、この1作目は細かいエピソードの積み重ね、下町の点描などにコクがあり、やっぱり一番いい出来。改めて観るとB・ヤングやB・メレディス等の脇が実にいい味出してる。一番いい場面はロッキーの世界戦が決ったあと、B・メレディスのコーチが尋ねて行き「俺をマネージャーにしろ」と言うとロッキーが「そんなセリフは10年前に言ってほしかった!」と今までのわだかまりを全部吐き出す場面。下積みを少しでも経験した人には結構琴線に触れる名場面。それにしても、やくざ映画の殴り込み前に流れる「網走番外地」や「唐獅子牡丹」と同じように、試合前のトレーニング・シーンに必ずロッキーのテーマ「Gonna Fly Now」が流れると急に腕立てふせをしたくなるのはなぜ?この曲とトレーニング場面がびっちり頭にしみ込んでるせいか単純に血が沸騰する。燃えるな〜、この曲。

「ロッキー2」/「1」の付け足しのような作品で、ボクシング場面は1作目よりいいような気がするけど、引退してもなかなか仕事にありつけず、もう一度ボクシングで復帰するしかないという過程をきっちり描いているものの…もうひとつ盛り上がらない。様式となった「Gonna Fly Now」が流れ、街を駆け抜け階段を登る場面になぜかガキ共がぞろぞろ付いて走るわけのわからない珍光景が?結局いいのはバックに虎がいる冬の動物園で求婚する場面位か…。この虎が「3」の「Eye of the Tiger」に繋がる?

「ロッキー3」/とうに解散したサバイバーの歌う名曲「Eye of the Tiger」をバックにチャンピオンになったロッキーの防衛戦が流れるイントロにまたまた血が疼く。この曲は阪神タイガースのテーマにしたらいいんじゃ?と思うが……、それはともかく満ち足りたロッキーに対し飢えた猛獣ミスターTの凄い事!どうみてもロッキーに勝ちめはない。そこで前チャンプのアポロが飢えた虎の目を持った選手のいる場末のジムに連れていく場面が一番いい。一番駄目なのがもう一つ燃えてこないロッキーにかみさん[エイリアン+ド=エイドリアン]が言葉で励ます場面。口で言われてすぐに飢えた虎になるなんてそんな馬鹿な!ここは旦那を見捨てて去る&息子も駄目な父親にあいそをつかすという場面を創るべき。そして全てを失って本当の「虎の目」になりミスターTとの戦いに挑むという風に持っていったら盛り上がったかも。何しろかみさんとキスなんかしながら トレーニングしてる位だから負けて当然…、なのにロッキーの勝利とはまるで説得力がない。そしてこのシリーズもここで終わったらよかったのだが…。 

「ロッキー4」/この映画の唯一の功はD・ラングレンという強烈なキャラが誕生した事。罪はもはや「ロッキー」も「ランボー」も区別がつかなくなった事。

「真夜中のサバナ」/監督C・イーストウッドはJ・ヒューストンやJ・フォード、H・ホークス等の巨匠にまだ肩を並べるほどではないものの、彼等のごときアメリカ硬派の系譜として貴重な存在。今回の作品は本人は演出のみでK・スペイシーやJ・キューザック等が出演。首輪だけ散歩させてるオヤジやらブードゥー教のおばさんやら、あつかましい黒人ゲイやら変なキャラがうろうろしてちょっと不可解な出来?

「激しい季節」/B・ズルリーニ監督の‘59年作品。J・ルイ・トランティニアンの若き日の姿は初めて見る。終戦間際のイタリア、戦争未亡人との若者との恋。カメラがベッドの上の足から顔へのパンの古典的カメラワークを見るのも久しぶり …実にクラシック。しかしE・ロッシ・ドラーゴの脇毛には当時観た人はかなりこれで抜いたんじゃ?

「ワイルドシングス」/何だか後半「何度もひっくり返す」ためにのみ創ってる感じでちょっと鼻につく。

「お受験」/すっかり負のイメージが定着したこの言葉。せっかく矢沢が映画に出てくれたのにこんな役はないだろと思うが…。 

♪「M:I-2」/もともとこの企画を聞いた時J・ウーがなぜ「ミッション・インポシブル」など創るのか?あんなの誰でも造れる、ウーさんには早く西部劇を!と思ったものだが、聞くところによると元のTV番組や「ー1」を完全無視していいとの事で引き受けたらしい。冒頭のロッククライミングからフラメンコ・ダンサーのスローモーションでひるがえる赤い衣装をはさんで男女が出会うシーンで早くも傑作の予感が…。アクションは今回少々抑え気味で、主人公がラストの敵のアジトにスローで舞う鳩とともに現れるあたりから空中舞踏バレエ活劇美学のエンジン全開!ラストのバイク・アクションは「マッド・マックス2」を超えて映画史に残る壮絶無比の名場面!最終的には期待度120にして90位の満足度。不満は女優がもうひとつ魅力的でないこと、敵役に凄みが足りない事、脚本も今イチ…、そして今回のT・クルーズを含めまだ香港時代のC・ユンファに匹敵する男優にまだ出会ってない事。早見純はK・リーブスを御推薦、確かにN・ケイジやJ・トラボルタよりいいかも。ウー映画にふさわしいハリウッド役者は「荒野の7人」の頃のS・マックィーン[この映画の銃の指導は彼がやったらしい]、「マンハッタン無宿」「荒鷲の要塞」の頃のC・イーストウッドなんかがいけそうな気が…。現在は…ちょっと浮かばない。


「アウトロー」/C・イーストウッド監督の初期の傑作の1本を再見。はぐれ者が集まって辺境に共同体が出来上がっていく過程でコマンチの頭と「共に生きる」事を選ぶ場面は今観ても感動的。ちなみにイーストウッド監督作品ベスト5[順不同]を選ぶと「勝利の戦場」「ファイヤーフォックス」「ガントレット」「許されざる者」にこの「アウトロー」かな。しかし「ブロンコ・ビリー」「荒野のストレンジャー」「恐怖のメロディ」も捨て難い。


「東京爆弾」/確か「漫画アクション」に連載されていたマンガの映画化[もしくはTV番組]。TVで観るぶんには悪い出来ではない。映画館で1600円払って観たら…、「1600円のステーキでも食えば良かった」と思う筈。

「ジャンク・フード」/出だしのジャンキー女のくだりでジャンクな映画だな〜と途中で止めようと思ったが、最後まで観ると味のある場面もある。ちょっとせこいけど。


「オープン・ユア・アイズ」/現実と夢が混ざりあって不可思議な世界が…。何だか「トゥルーマン・ショー」を思わせるオチ。

「鳩の翼」/イアン・ソフトリーは初期のビートルズのメンバーを描いた「バック・ビート」を創った監督か?英国上流階級を描いた作品など興味はないものの、男女3人の心理の微妙な綾がきちんと描いてあるので最後まで引き込まれる。特にベニスの場面は美しい。

「ロリータ」リメイク版/J・アイアンズのインテリが小悪魔に魅了され破滅していく姿を好演。しかしロリータ役があまり魅力がなくただの小娘って感じ。

「ゴールデンボーイ」/同じ街に元ナチが隠れ住んでいて…、それを知った青年はそのじいさんを脅し残酷な遊びを始める…。S・キング原作の映画化らしく最後まで結構おもしろい。

「グラディエーター」/「ベンハー」の海戦後のローマ凱旋シーンには何と10万人の群集が出演してるという。衣装代、食事代、出演料を仮に一人5万円とかなり安く見積もって計算してもその場面だけで50億円がすっとんだ勘定、もし2日かかってたら100億円!!こんな工合で近年金がかかりすぎるため、めったにお目にかからなくなったジャンル「古代史劇」もの、CG導入でその問題をクリアし久々の登場で大いに期待したR・スコット監督作品。「ベンハー」「スパルタカス」「エルシド」「ローマ帝国の滅亡」「クレオパトラ」等々の大作のエッセンスをふんだんに取り入れ[何と「クォ・ヴァディス」まではいってる!]、その昔楽しんだそれらの作品のおもしろさを復元してくれるが、肝心の闘技場の戦いがそれほどのド迫力でもないので満腹度75〜80位。でもまたこんなのを創ってほしい。

「ギャング」/R・C・サラフィアンは「バニシング・ポイント」のみで映画史に残りそう。本作も凡庸。
「ザ・サイレント・ストレンジャー」/貸して貰った未公開マカロニ・ウエスタンをやっと少しずつ見始める。これはその内の1本でウェスタンと時代劇がミックスされた珍品。この手の作品はたいてい侍が西部に行くパターンだがこれはガンマンがなぜか日本にやってきて野党共と闘う変種で、ちゃんと日本の時代劇でよく見る風景が出てくるので日本ロケしたみたいだ。時代劇のセットもきちんと出来てるし役者も見た顔が2〜3人は出てる。チープながらわりとおもしろく見れる。

「ダイヤルM」/かのヒッチ先生の作品の再映画化。「サイコ」もリイメイクされ、今度「断崖」がリメイクされると聞いたがヒッチコック作品で再映画化するとおもしろいのは何だろう?「海外特派員」や「北北西に進路をとれ」とか「鳥」とか?など考えながら観た。原典をちょっといじってあるけど格別どうという作品ではない。ヒロインが相手を射殺するのは当世風か?

「大いなる遺産」/ディケンズの原作をアメリカを舞台にリメイク…ながら文芸映画の香りはする。イギリスのD・リーン版も観てみたい。たぶん香りがまるで違う筈。

「学校の怪談4」/ガキがただギャァギャァ騒いでるだけ、という印象のこのシリーズ、今回はちょっと渋くてシリーズ中一番の出来。しかしたいしておもしろくもない。

映画ファンの某氏からFAXで「どんでん返し映画ベストテン」などが送られてくる。 「惑星ソラリス」 「猿の惑星」 「何がジェーンに起こったか」 「ユージュアル・サスペクツ」 「ミュージック・ボックス」 「ジェイコブズ・ラダー」 「二重の鍵」 「真実の行方」 「カリガリ博士」 「バニーレイクは行方不明」 「シーラ号の謎」

「ライフ・イズ・ビューティフル」/ユダヤ人の収容所ものは観るのが気が重い。またうんざりする程こんなにひどい目にあいました…みたいな画面の連続かと思いきや割とさっぱりしてるので多少救われる。しかしハリウッドのユダヤ社会ではこんなユダヤ人虐殺を扱った作品は「シンドラーのリスト」みたいに大歓迎され必ず賞を取るなぁ。これがアカデミー賞を取るコツ。

「フリー・マネー」/M・ブランド、M・ソルビーノ、D・サザーランド、C・シーン等々役者が揃ってるのでこれはいけるかも?と思ったが凄い小粒の作品

「シックス・ストリング・サムライ」/砂漠、荒野、廃虚、オートバイ、ロックンロール、刀、破れ傘、カンフー、ガンファイト…ダー松好みの味を満載した近未来[?」無国籍的活劇。しかしこの手の作品はチープな造りでたいていがっかりする事多し。「マッド・マックス2」を100点と基準にするとこれは15点位の出来。


「デッドマンズ×カーブ」/早見純推薦のどんでん返し映画で「ワイルドシングス」はちょっと無理があったが今回はそれほど抵抗がない。一応満足の出来栄。

「アドレナリン・ドライブ」/ひょんな事から大金を手に入れた男女の逃避行。警戒心のなさにいらいら…。俺だったらどう消えるか…と、あれこれ考える。


「烈火戦車/フル・スロットル」/香港映画では珍しいカー・アクションもの。近年の香港映画はハリウッドを凌駕したがカー・アクションはまだハリウッド製には見劣りする。これはアメリカは街中での撮影に対する協力体制が出来上がってるものの、日本や香港は公道での撮影が難しいせいかも。本作は青春映画としても上出来で撮影、音楽も素晴らしい。

「秘密」/広末ファンでない人には途中までは結構観るのが苦痛…、しかし死んだ妻と心が入れ替わった娘の身体に、娘と妻の意識が交互に現れるあたりからちょっとこれも在りかな…という気分になる。最後のオチはちょっと複雑な気に…。

「普通じゃない」/タイトル通り普通じゃない展開でおおいに楽しめる。監督の才気を感じさせる1本。

「イン&アウト」/『ゲイ』をヒューマン・コメディで包んで、アメリカ本国でもヒットしてたけど日本じゃまだまだこんなのは出来ないな。


「神々の風車」/S・シェルダン原作の映画[TV番組?]、パッとしません。


「ラン・ローラ・ラン」/恋人を救うためただひた走るローラの3パターンの顛末。「フレンチ・コネクション2」みたいに基本的に走る映画は好き。ただし「弾丸ランナー」ははずれ…。

「チェイサー」/麻薬密売人、少年ギャング、暴力刑事等に突然未来からの処刑人まで現れてのバトル・ロワイアル!チープながらまずまず楽しめる。

「豚の報い」/食あたりで入院したママさんがベッドの上でぶりぶりうんこ漏らす場面が早見純好み…ではないか?今度TELで教えてやろう。あとはほとんど見るべきところがない。

「刑事コロンボ/殺意のキャンバス」/昔観た作品なのにほとんど記憶にない。という事はこれからどんどん1度観た作品も初めて観るような気分で楽しめるという事ですね。これが老人力ってやつですか。


「エントラップメント」/監督の腕前が平平凡凡…で今イチの出来。泥棒映画ベストテンを急遽考える…が4〜5本しか浮かばない。またそのうち…。

「もののけ姫」/久しぶりに再見。日本では大ヒットだったが外国では駄目でしょうというイタリアのおたく野郎・プランドーニ氏の予測は当たったみたい。[ただ作品の出来は評価されたそうだが…。]外国の連中の観たいアニメはこんな作品じゃないって事ですね。

♪「アラビアのロレンス」/中学生の時初めて観て当時は政治的背景がもうひとつ理解出来なかったもので、それからリバイバル等でもう何度も観たものだが、今回はたまたまTVでやってたので後半部分だけを再見。己の夢を政治家達に弾き飛ばされる主人公の哀しみが結構身に染みる。ところで黒沢明が列車襲撃場面を「D・リーンにしては信じられないミス・カットがある」との事だったがいまだにどこがミスなのか素人の身にはわからず。

「グロリア」/名作「グロリア」のリメイク、圧倒的不評だが監督がS・ルメットなのでそんなに悪い筈がない、原典の80点位はクリアしてる筈…と思って見始めるたが、これは全くあきまへん!ガックリ…。

♪「シンプル・プラン」/「死霊のはらわた1、2」「ダークマン」「クィック・アンド・デッド」のサム・ライミにまた新しいカードが加わった。初期の作品では考えられなかった超渋い犯罪ドラマ…。それにしても「ファーゴ」同様、雪景色は無常感が漂う…。人間って…全くしょうがない生き物…って感じですか…。主人公の兄の役が複雑で実に難しい役だが見事にこなしてるのに感心。ところで次作は「スパイダーマン」という説もある。
「シューター 女スパイ・標的の罠」/いかにもB〜C級映画のタイトル。監督が「ランボー」のT・コッチェフなので観てみたら意外な拾い物。D・ラングレンの作品にはたまにおもしろいのがある。

♪「オーデション」/日本映画界希望の星・三池崇史監督作品。サイコものはすっかり飽きたがさすがは三池監督、相当恐い作品に仕上がってる。何度も夢?と思わせて安心させ、再び地獄に突き落とす演出の腕の冴え!


「クロスロード」/早見純がW・ヒルの最高傑作との事で前から観たかった作品。冒頭、R・ジョンソンがレコーディングする場面から始まるので、お!これはR・ジョンソンの映画かと思いきや、彼がレコーディングしなかった30番目の曲を捜す旅。主演「ベスト・キッド」のR・マッチオはこのあとすっかり姿を見ないな〜。R・クーダーのねっちょりからみつくブルース・ギターがたまらない。ただラストの幻想のギター・バトルがなぜロック、メタルのギターのフレーズで勝負するのかちょっとわからない。全てのロックはブルースが原典なり、という事ならまぁ納得するけど…。なんでも予告編はギター・バトルのシーンで稲妻が走るそうだが本編ではそんな事はない。


「パラサイト」/「エイリアン」や「物体X」もどき作品はもう腐る程創られたがこれもその1本。オリジナルな場面はほとんどないが割といけてる方。
「赤い航路」/ポランスキーの2時間強の旧作を、途中グゥグゥ寝てしまったためam12時からam3時半までかかってやっと観る。出来はまぁひどくないがかなり退屈。男女の力関係の逆転がおもしろい。エロはもうひとつ。


「猫が行方不明」/休暇中に預けていた猫が行方不明になり、近所を捜しまわるいかにもフランス映画らしい小品。近所の人々の人間模様とヒロインが異性に臆病でゲイの男と同棲してる設定がおもしろい。不満は猫の登場場面が少ない事、行方不明だから仕方ないか。


「ガメラ3」/熱狂的マニアが誉めるほどこのシリーズさしていい出来とも思えない。本作は『エヴァ』の影響大、部分的にいい絵造りの場面もある。製作費をあと10億位あげたらクォリティ大幅アップするか?傷ついたガメラが膨大な数のギャオスにたった1匹で戦いに向かう炎の海のラストシーンはなかなかいいけど…。
「スケバン刑事」劇場版/ビデオの棚を整理してたらこんなのが出てきたので再見。『超合金ヨーヨー[?]』でヘリを叩き落したり、学生をきたえてクーデター計画等々…もう、はちゃめちゃで楽しめる南野陽子の一番美しかった頃の作品。これだけは俺が監督したかったな〜。夢はかなわぬもの…。フムフム…。


♪「サンセット大通り」/数々の安打、長打を残したB・ワイルダーのホームラン級の1本。ハリウッドの暗面を描いて、故淀川長治さんが解説なら眉毛をぴくぴくさせながら「恐いですね〜、恐いですね〜、はい、恐いですねぇ〜」と言いそうな名品。


「黒の天使2」/「…1」は素晴らしかった。2本目は因縁話がじとじとし過ぎて弾まない。あんまり殺し屋の過去など興味がないぞ。

♪「呪怨」/快楽亭ブラックが「恐いよ〜!」と書いてたし、「少年チャンピオン」で「見なければ後悔する、見たら[恐くて]後悔する」とうまい事書いてたので、深夜見てると横を猫の「お嬢」がスッと通るだけでギクリ!先日見た「オーデション」も恐かったがこっちも上出来のホラーもの。


「運動靴と赤い金魚」/「友だちのうちはどこ?」で感激したイラン製児童映画。これもおとぎ話のような小品。妹の靴を得るため走りに走り…、ぼろぼろになった少年の足に赤い金魚が「よくがんばったね」とばかりにぐるりと包み込むラストにはジンときます。


「シティ・オブ・エンジェル」/「ベルリン・天使の詩」は単館ロードショーでヒットしたが当方あまり感心出来ず。アメリカでリメイクすると砂糖を入れ過ぎるきらいがあるものの、これは意外に悪くない。しかしやっぱり終り方はこれでいいのか…ってな気分。


「バッファロー’66」/監督主演のB・ギャロ、才気は感じるが多少ナルシスはいってます。
「リトル・ヴォイス」/またイアン・マクレガーが出てる。売れてるな〜。自閉症気味の少女が天性の歌唱力で階段を登っていくスター誕生物語かと思いきや、何とも苦い結末。傑作というほどの出来じゃないがイギリス映画らしい小品で好感はもてる。
「天国への階段」/R・ツェッペリンの名曲とは何の関係もない1946年の英国映画。お話は実にクラシックだが、バレエ映画の名作「赤い靴」のM・パウエル監督だけにJ・カーディフの撮影や美術に観るべきものものあり。
「ディープブルー」/何をいまさら「ジョーズ」もどきを?しかしR・ハーリン監督なのでサービスてんこ盛り。十分楽しめる。

「呪怨2」/「ー1」の終りの方が30分近くはいっているので損した気分。でもまた続編が観たくなる。

「時をかける少女」/TVの南野陽子バージョン。こんなのありましたか?原田知世版の映画はよかった。あの少年は角川の編集者になってるという噂。

「WHO AM I ?」/「サンダー・アーム」撮影中の事故で1度三半規管をやられた事があったが、それにもめげず観客を楽しませるために文字通り身体をはって映画を創りつづけるJ・チェンにはいつも感動する。ラストのビル下りには『おい!まさか…、ほんとに…やるのか?!あ〜〜〜〜〜〜!!やった〜〜〜〜〜!!』  J・チェン…奴は今まで生きてるのが不思議な男だ。

「悪徳の栄え」/マルキ・ド・サドの原作を耽美派R・ヴァディムが監督した作品で前から気になってた作品をやっと観た。第二次大戦の ナチの時代に設定したせいかサドのロマネスクな雰囲気がないのが残念。悪徳もエロチシズムも希薄で成功作とは言い難い。同じくナチ時代を背景にした「ソドムの市」のパゾリーニが監督してたらエグいのが出来たかも?

♪「エリザベス」/キャラがいっぱい出てきて、それも[R・アッテンボロー以外は]知らない役者ぞろいだとなかなか人物関係が把握出来ず、しかも当時の歴史的背景等にも疎い…、ながら十分おもしろく観れた。飛ばし観でもう1回観てやっと人物&背景に納得。人の顔と名前がさっぱり覚えられない昨今…。

♪「メリーに首ったけ」/キャメロン・ディアス主演の全米年間興行収入ベスト・スリーにはいったヒット作。どんなロマンチック・コメディかと思いきや、いきなり金玉はさみギャグ、続いて身障者笑い、おまけに犬にドラッグ食わせ↓電気ショック!↓火花が散って燃えだす犬!…こんなギャクはアメリカじゃ超うるさいだろうに…? OKなのか?M・ディモンがいつもと違う役で笑える。

「ホーホケキョ となりの山田くん」/わざわざ映画館まで行く気になれずビデオかTVでいいや、と思ってた作品、放映されたので観てみたら全くその通りで「サザエさん」か「ちびまるこ」の後番組にでも丁度いいような作品。故徳間社長これで「もののけ姫」ばりのヒットを狙おうなんてちょっと図々しい。「ジブリ」ブランド名で10億円の興行収入だがブランド名をはずすとせいぜい2億程度の作品。 PS/矢野顕子の歌は作品に合ってる。

♪「ノイズ」/レンタル・ビデオの頭に収録されてる予告編を観て、聞いた事もない作品だが何だかおもしろそう…、J・デップが出てるし、そんなにひどい作品じゃないだろうと借りて来る。宇宙飛行士が船外作業中に数秒間通信が途切れる…、そのわずかの時間に何かが起きた…?という魅力的な導入部で、派手な場面こそないが最後までじわじわ引っ張られる。ラストはありがちながら2時間しっかり楽しめる。

「ケイゾク/映画」/「踊る大捜査線」がTV↓映画のドッキングで当たったのでこれもその線で企画されたような映画…なれど、こっちは当たらなかったみたいだ。確かに、これじゃね…
「D」/ロボットvs怪獣の対決がチープな日本映画?というかこれはビデオ作品?こういうのを創りたいという気持ちはわかる…けど…。

「ラストサマー2」/「スクリーム」のホラーマニアの男が「『パート2』は『1』より沢山人のが死ぬ」と言ってたがその通りで、かなりの人が死ぬものの殺しの工夫と美学がないので満腹感少ない。それにしても「キャリー」以来、全てが終わったあと、最後にもう1回おどすオチはもうすっかりホラーものの定番になっているが、この作品を含め形骸化もはなはだしい。何か違う趣向をお願いしたい気分…

「ながれもの」/先々花開くかもしれない才能を早々と発見出来るかもしれないという期待ゆえ…ビデオ・パッケージに第1回監督作品、という表記があるとつい借りてしまう。哀川翔ファンでもあるので期待…したが、その半分位の出来。

「のど自慢」/個人的に歌手・尾藤イサオのファンとして彼が歌わないのが誠に残念…と思ってたらエンドロールで「上を向いて歩こう」のコーラスに彼の声を聞こえてきてワン・ポイントアップ!音楽ものは日本映画の苦手なジャンルの一つで我がネジがゆるんで忘れてるだけか、ちょっと考えてもまぁまぁだったのが●演歌もの「わが命の唄・艶歌」、●バンドもの「ロックよ静かに流れよ」、●エレキもの「青春デンデケ、デンデケ」位しか浮かばない。他に何かあったかな…。本作も満腹感なし。


「オールナイトロング2」/ 暴力描写が激しすぎるという事で話題になった「ー1」は撃たれた男の脳みそがボチャッと水槽に落ちる場面だけまぁまぁといったとこで、あとは大いに期待はずれだったが、さてこの「ー2」は上達したかと期待したものの…、駄目だなこりゃ!「ー3」もビデオが出てたがもういいや。

♪「白痴」/黒沢映画の中でこの作品が話題になる事はほとんどなく、ダー松が唯一[?]まだ観てなかった黒沢作品。ドストエフスキーの原作を意識しすぎたのか劇中文章で性格、設定、展開等を説明して補う、などという禁じ手まで使っていて確かに出来は物足りないが、晩年のそれとは違って「七人の侍」[昭和54年]に先立つ3年前の作品で[昭和51年作品]、1部・2部それぞれの終盤には演出にギラギラ光る場面有り。 晩年の作品は観なきゃよかった、と思うような作品が多かったが約3時間の長さながらこれは観て良かった。特に原節子と久我美子の対決場面は凄い。

「雨あがる」/「こんな作品でこれくらいの出来?」…、と全く想像通りの仕上がり、これだけ何のプラス・αもない作品も珍しい。多分脚本を書いた黒沢監督が演出しても出来に大差なかったのでは…?のっぺらぼうの見本のような作品。

「皆月」/日本映画を影でささえる一人、望月六郎監督作品。主演・奥田英二、脚本・荒井晴彦、エンド・ミュージックが山崎ハコ、でわかるようにかなりうっとうしい。料理人の包丁さばきでいい味出してるけど、元の素材が駄目なのでもう1杯お代わりしたいような料理じゃない。ただ以前能登を旅した時感動した荒磯自然遊歩道がラストに使われてたのがうれしい。ゴジラが突然現れてもおかしくないような実に荒涼とした寒々した風景で、ただ映画のロケをするにはスタッフの1〜2人が崖下にころがり落ちてもおかしくない位、機材を運ぶのが大変な難所なので撮影するには大変そう、と当時思ったものだ。[残念ながらこの作品はあの風景の魅力を1/100もとらえてないけど]また行きたいが何しろあそこを歩く体力がまだ残ってるかな…。

「第17捕虜収容所」/ほとんど凡打のない珍しい監督、安打製造機B・ワイルダー監督のヒットの1本。久しぶりに再見。

「ビッグショー・ハワイに唄えば」/「のど自慢」の続編。前作を上回る不出来で、劇場公開も悲惨な位の不入りだったとか。だいたい室井滋なんかを主役にして観客が来ると思うのが大間違い。

「プラティカル・マジック」/本作はロマンチック魔女もの。「スピード」で売り出したS・ブロック、なぜ人気あるのかわからない。どうみてもブスの方に分類される筈、魅力もない。

「ポーリー」/言語障害の少女の唯一の友「喋るインコのポーリ−」が遠くに引っ越した少女を捜す旅、退屈で死にそうな作品?と思って観たら割といい。『グロリア』のG・ローランズのおばさんを久しぶりに観た。

「dead BEAT」/盗んだ車に大金と女の死体が…、導入からじわじわ引き込まれる哀川翔と根津甚八との和製ハードボイルド。地味ながら割といい味。

「雀鬼」/監督はにっかつロマンポルノで数多くの傑作を創った小沼勝で、これは裏通りに見捨てられたような麻雀映画。近頃こんな作品を観るとなぜか心がなごむ…。

「金融腐食列島/呪縛」/原田眞人監督は郷ひろみ主演作品でデビュー以来ずっとハリウッド映画へのあこがれをひきずってるような作品が多く、そこが『好きか、嫌いか』『シャープか、クサイか』の分かれ目。日本にはなかなかそれに似合う役者がいないのがこの手の作品の難しいところ。しかし絵創りに見るものがあるものの、これ位の出来で去年のキネ旬のベストテンの2位とは驚き!ちなみに先日観た「のど自慢」が6位、のっぺらぼうの「コキーユ 貝殻」が10位、近年の我がワースト1の「M/OTHER」が5位にはいってる?!評論家の選ぶ作品は実にあてにならん!!ちなみにベスト1は「あ、春」。見る気もしないな〜。
TV「ネット・バイオレンス」/インターネットの無名性による悪意をテーマに割とおもしろく観れたが、「ネット社会」をテーマにするとそれの悪い面だけが強調された作品ばかりで、たまには武器も力もない個人がネットを唯一の武器にして巨大な敵を倒すようなものも観たいもの。

「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」/劇場で観た人は金返せ!と怒ったんじゃ?おもしろくもおかしくもない作品だが「ドキュメントもどき+インターネット」の合体で大ヒット!こんなチープな出来でも大金が稼げるなんてまさに『コロンブスの卵』?

「ソルジャー」/旧ターミネーター対新ターミネーターの戦い、ってな感じでB級ながら割とおもしろい。主役はカート・ラッセルだがD・ラングレンでも可。

♪♪♪「グリーン・デスティニー」/香港映画[本作は米・中合作]の定番「空中浮遊・無重力・剣劇」はもはや妖精たちの戦いの次元に!アメリカ帰りのC・ユンファはもちろんいいがミシェル・ヨーが素晴らしい!中国の古い建物も西部劇ばりの大自然もまさに絵に描いたような美しさ!ヨーヨー・マの音楽もあちらの世界に吸い込んでくれて、まるでバレエを観るがごとく、しばしうっとり…。こんな素敵な映画なのに客はちらほら…。なぜ日本では当たらない?不思議だ。


「岸和田少年野球団」/デビュー作「凶銃ルガーP08」で注目した渡辺武監督が初めてヤクザもの以外の作品を監督。このシリーズ、吉本の若手芸人がいつも主役だが今回はココリコ[出番は少ない]。上出来ではないが好感の持てる仕上がり。

「雀鬼2」/製作は竹書房、原作は神田たけ志氏のマンガ、本作の脚本も手掛けてる。片山まさゆきも出てるらしいが顔を知らない。ビデオで麻雀ものの需要なんてどれ位あるのか知らないがレンタル屋の棚にはなぜかコンスタントに並んでる。

「刑事コロンンボ/かみさんよ、安らかに」/このシリーズとしてはかなり下の出来。
「刑事たちの夏」/TVも映画も役者不足かまたまた役所広司。新味はゼロながらまずまずの出来の社会派TVドラマ。事件の背景に政治家がからむ刑事ものは終り方のパターンが実に少ない。

「天草四郎時貞」/ 大島渚監督が1962年、当時のスター大川橋蔵を主役に据え東映で唯一撮った作品。「いますぐ決起を!」「いや、まだ時期ではない、準備が整うまで待て!」「負けるとわかっててなぜ闘う?」「今武器を捨てれば次の機会が…」等々、今日の政局とダブる場面も在り、興味ぶかく観たが成功作とは言えない出来。食い足りない。

「雀鬼3」/このシリーズ中1番の出来。当方麻雀出来ないにもかかわらずおもしろく観れた。宍戸錠が久しぶりに暗黒街の雰囲気を出して出演。

「ゴージャス」/J・チェンの映画にしては小粒、ファンにはまぁまぁの出来。小柄な格闘相手がいい味だしてる。

「バンビ」/ディズニーは「ライオン・キング」を手塚治虫氏の「ジャングル大帝」のパクリと言われたものだがこの自社のアニメ「バンビ」からの発展・変型と言えないこともない。この作品はひょっとしたらダー松が劇場で最初に観た映画?[もしくは少なくとも初期3本の中には入る]そんな40年以上前の作品ながら自然描写、動物の動きの描写等々今観ても十分な優れもの!きっと手塚治虫氏も何度も観たんだろうなぁ。
「ジャングル大帝」はこの作品に影響されて創られたような?

「汚れた血」/「ポンヌフの恋人」のレオス・カラックス監督・1986年作品。部分的に才気を感じるが退屈で途中30分ほど寝てしまう。

「ポーラX」/レオス・カラックス監督の近作は青臭い「汚れた血」から格段の進歩。しかし金持ちの息子の小説家の苦悩など何だかどうでもいいような…、でもそれを言っちゃおしまいか?原作小説は「白鯨」のメルヴィルらしい。

「突然、嵐のように」/郷ひろみ&秋吉久美子主演のふる〜〜い映画。「神田川」的世界の二人の何と若い事…。

「ブラック・ドッグ」/ハリウッド活劇の平均点をクリア。拾い物のトラック激突アクション!

「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」/天才的頭脳を持ちつつも、過去に傷を持ってチンピラ生活から抜け出せない青年をM・ディモンが主演で、脚本にもタッチしてちょっとナルシスはいってます。でも出来はいい。「宝くじの当たり券を持ってて使わない奴には腹が立つ」の言い回しは上手い!座布団1枚。

「探偵・スルース」/20年ほど前観て久しぶりに終わりの2/3位を観た。部分的には覚えていてもほとんどすっかり忘れてた。脳の劣化で昔の映画もどんどん新作のごとく楽しめるという法則を再確認。

「ジャッキー・チェン マイ・スタン ト」/命をはったスタントも普段の訓練のたまもの、あの壮快なアクションを生むジャッキー・チームのコンビネーションと創意工夫の裏話は実におもしろい。

「ジョー・ブラックをよろしく」/予備知識がないのでわからないが、これって古いハリウッド映画のリメイク?と思わせるクラシックな展開。昔は悪魔とか死神と契約する話がよくあったような…ラストをもう少し縮めるとベター。

♪「スペース・カウボーイ」/冒頭、誰でもあの名作「ライト・スタッフ」を思い出すのでは?お話もそのサム・シェパードが演じた【宇宙パイロットになれなかったチャック・イエーガー】が、じじいになって遂に念願の宇宙に…という展開。「若者へのメッセージなど何もない!」と言い切るハリウッド硬派の伝統を守るイーストウッド映画の面目躍如、ラストでまさかXXの場面があるとは思わなんだ!?シナトラ[?]の歌とともにまさにファンタジーなエンディング。もう70歳の彼の映画、あと何本観れるのかな?


「プレィスィングス」/A・ブレイク監督はアメリカン・ポルノに珍しい耽美的な美学を持つ監督でダー松好みなれどここ数作は主演の女優がまるで吸血鬼のごとき面相で[スタイルとナニはいい]、きっと監督の愛人に違いない。ポルノはまず顔が並以上でないと…という常識を再確認。

「ロックフォード氏の事件メモ」/もっと軽く笑えると思ったのにこの回はちょ
っとシリアス。
「エンド・オブ・デイズ」/「カプリコン1」で注目!のP・ハイアムズ監督、近年すっかり打率2割5分の並のバッターに…、快打がほとんどない。シュワ映画も昔は必ず劇場で観ていたものだが最近は「イレーサー」あたりからすっかり飽きてしまった。「シックス・デイ」……これもビデオでいいか。

「大いなる幻影」/最近ちょっと見直した黒沢清監督作品、仕事しながらちらちら見てたら、いつの間にか終わってしまう。何だったのこの映画?黒沢清にまたがっかり。

「壮烈第7騎兵隊」/めぼしい西部劇は8〜9割観てるがこれは初見。カスター将軍ものは随分創られていて、上京して初めてシネラマで観たのがR・ショーがカスターを演じた作品。[TVでもビデオでも再見の機会なし。出来は悪いものの、もう1度観たい。]近年の西部劇は歴史劇的になってきていて「功名心の塊、インディアンの虐殺者、大馬鹿者」等々の否定的描き方が多いものの、エロール・フリン主演&ラオール・ウォルシュ監督の本作はまだ神話の時代の西部劇。ヒーローものとして出来はいい。人馬の疾走する最後の戦いは撮影も見事で迫力満点。ちなみにJ・フォードは「アパッチ砦」でH・フォンダのカスター将軍を正反対に描いている。これも馬の疾走シーンが凄い![昔の西部劇は馬の疾走シーンの撮影は素晴らしかったとつくづく思う今日今頃…]

「ジャンヌ・ダルク」/歴史的人物の映画化は各国定番があるみたいで、フランスはこのジャンヌものが沢山あるが当方ほとんど観ていない。ダー松のような男には神がうろちょろする作品はどうにもぴんとこない。アクション活劇としても並の出来。R・ベンソン、近年はずし気味。

「八月のクリスマス」/写真館の主人が病気で死ぬまでを何とも静かな描写の積み重ねで小津安二郎…とは言わないが、静謐な染みいる小品。 [香港映画は別として]台湾や韓国の映画を観ると妙に懐かしさを感じてしまうのはなぜ? エトワード・ヤン監督も日本に来ると懐かしい気持ちになるそうでこれはアジア人同士、お互い様か?

「ハードコアNG集」/珍しいアメリカン・ポルノのNG集。ズコズコやってる内に勢い余って女優がベッドの向こうにすっころげる場面多し。男がはぁはぁ上半身のみでピストン運動しているのをカメラが引くと女優はいなくてテーブルの上にポコちん乗せてやってるように動かしてるだけだったり、足下の猫にザーメンぶっかけたりのおもしろい場面もちょっと有り。

「シャレード」/久しぶりに再見。これは何度も観たので「忘却の法則」が効かず、ほとんど覚えてた。J・コバーンが若いな〜。そのうちこの作品もリメイクされるかも?

「バトル・ロワイヤル」/昨日まで米英を皆殺しにしろ!と国や学校に教育されながら一夜にしてこれからは民主主義の世の中ですと正反対の事を大人に言われ「何だよ、昨日までと言うことが違うじゃねえか!ふざけんじゃねぇよ!!」と、いいかげんな大人達に裏切られた経験をした 筈の戦中派の深作欣二監督のやくざ映画は「組」のため命をかけて闘い、結果刑務所行き、そして抗争してた組と自分の組がとっとと手打ちして仲良く共存してる中、出てきて主人公は行き場を失い、「何だよ!てめえ等、ふざけんじゃねぇ!」と自分を裏切った組にドスと拳銃を向けるという作品が多かったものだが、この作品にも今までみんな仲良くと教えられてきた少年たちに「さぁ、みんな今日から殺し合いなさい」と国の都合で戦場にほうりだされ、殺し合いをやらされる……まさに戦中派深作欣二の「国」や「政治家」や「いいかげんな大人たち」に対するどす黒い怒りがとぐろを巻いている! 深作映画としてはまぁ水準位の出来……。しかし黒沢明や新藤兼人などと違い、腹腹時計にバタフライナイフ……70才にしてこんな不良映画を撮る心意気はまさに理想的老人像と言えるかも? 70才のクリント・イーストウッドの「スペース・カウボーイ」の硬派ぶりと並んで、日本の不良じじい健在なり。  ちなみに政治家がこの映画に文句を言うのはこの作品の「危険性」に気付いたせいとも思えず、単に頭が悪いだけ、もしくは有権者への点数稼ぎ?政治家が文化についてを語ると無知無能ぶりがすっかりバレてしまうのに…、これって文字の読めない奴が小説の批評をしているようなもの。問題にすべきは戦後の日本はなぜこんな能なし政治家しか創れなかったかという事。ピンポーン♪

「アパートの鍵貸します」/B・ワイルダーの名作の1本で、しばらくぶりに再見すると{あれ?これくらいの作品だっけ?}といった印象の小味な作品。もちろん出来はいいんだけど……あまりにも高名な作品なのでもっと素晴らしい作品だったような気がしてた。しかし相変わらず小道具の使い方の上手いこと!
「ある映画監督の生涯」/師匠である故溝口健二監督の人間像をインタビューによる構成で描く 1975年頃の新藤兼人作品。インタビューに答える永田ラッパ、増村保造、田中絹代、乙羽信子、宮川一夫、伊藤大輔等々がすでに故人。新藤兼人監督長生きしてるな〜。かみさんが死ぬと抜け殻のようになる男が多いが映画界は新藤監督も、市川昆も、仲代達也もみんな元気じゃのぉ〜。
 以上2000年12月まで

「ニュートン・ボーイズ」/西部劇風出だしからギャングものへ……貧しき兄弟が次々犯罪を犯すうち…次第に悲劇の予感が……。ところがこの実在の犯罪者たちのエンディングは何とも軽やかでラストの実写フィルムには大笑い。こんな金庫破りたちが実際にいたなんて…。
「クロサワ」/黒沢明の生涯を追ったTV番組。この手の番組はいくつか観たが、今回は「荒野の7人」のJ・コバーン、「荒野の用心棒」のC・イーストウッドまでインタビューして興味深い。出来たら生前のペキンパーやS・レオーネにも黒沢映画について聞いてみたいところ。

♪「どこまでもいこう」/子供の頃って何であんなに一生懸命走ってたんだろう?逃げる奴を学校の外まで追いかけて息が切れて、ヒィハァ……も、もう走れん……というまでお互い走って走って逃げて追いかけて、くたびれはてて二人で帰って来た事が何度も……。中学位になると分別[?]がついてあんまり馬鹿らしい事はしなくなるが、この映画の小学5年生も全くよく走る。鍵をジャラジャラ鳴らす危ない転校生、ロリ好きも喜びそうな美少女、大人の世界を垣間見せる少年……等々キャラもよく出来てておもしろくて2回も続けて観てしまった。

♪「エネミー・オブ・アメリカ」/期待ゼロで今頃観たらめっぽうおもしろいじゃないか?!こんな盗聴・監視社会の作品を観ると盗聴法を創った小淵は全く極悪人だという事を再確認。「小淵」奴の名は「盗聴法」を創った悪党として何世代も先までも語り継がなければならない!


「鉄道員[ぽっぽや]」/企画自体がそろそろ撮影所を定年退職するスタッフたちが最後に健さんと記念シャシンを撮りたいという事みたいで、活動屋の仕事を鉄道員に託して滅び行く仕事への哀歌を歌おう……という事なのかも?健さん自体は嫌いじゃないが近年こんな役ばっかりで役者として本当に満足してるんだろうか?木村大作の撮影だけがいい。

「サラリーマン金太郎」/何でも撮る監督三池崇史、本作は三振でも次はホームランを期待できる珍しい監督。今度は「殺し屋イチ」を演出とか。マゾのやくざを浅野忠信が……。イチは誰が?まさに三池崇史監督向きの原作マンガ、期待しよう。

「必殺!三味線屋勇次」/ボルテージ低い。野村沙知代が出てきた時はドヒ〜〜〜!とひっくり返る?!

「ノッティングヒルの恋人」/J・ロバーツは口がでかいな〜〜!逆シンデレラ物語のようなお話でどうでもいいような作品だが脇役を色々配置してあるのでそれなりに観れる。有名スターと無名の市民の結婚のラストシーンの先に松田聖子とどこぞの医者の姿がちらりとかいま見える?

「月光の囁き」/喜国の原作マンガは未読。たぶん映画よりおもしろいような気が……。

「ザ・コンクエスト 伝説の英雄カル」/「コナン」風古代活劇。パッとせず。

TV「3億円事件・20世紀最後の謎」/話自体はおもしろいけど30年ほど前の過去と現在の犯人をビートたけしが両方演じるのはちょっと無理があるような……。

「6ディズ7ナイツ」/仕事しながら吹き替え版を観たのでほとんど聞いていたのみ。おもしろいと画面に釘付けになるんだけど……。

「山の音」/成瀬監督の前から観たかった一部に名高い作品。確かに悪くはないがそれほどたいした感銘も受けず。早見純にTELすると同じ感想。名作と誉れ高い「浮き雲」もたいして感服しなかった。
「欲望という名の電車」/古典で観てない作品がまだまだあるが、今回やっとこの作品を……。こういうのは今観てもギラギラしてる作品とその時代に観ないと何だかな〜といった作品があるが、これはダー松にとって後者。


「極道の妻たち リベンジ」/相変わらずつまらん……いかんですな〜〜〜

「SCORE2 」/室賀厚監督の「SCORE」は「レザボア・ドッグ」のパクリとして居直ったC級活劇の快作だったが、この「2」は主演の小沢が撮ったのでそれより2ランクほど落ちる。


「探偵物語」/30年ほど前に観た時は一部の隙もない傑作に見えたが久しぶりに観ると少々隙間が……、でもW・ワイラーの傑作の1本である事は確か。ちなみに邦題は「探偵……」だが内容は刑事物語、もしくは警察物語。

「ヘンリー5世」/英国VSフランスの闘いの歴史には実にうとい。ま、しょっちゅう 喧嘩&戦争してた事はわかるけど……。 R・オリビエの再来と言われるK・ブラナー監督、これで何本目かのシェイクスピア劇、 本作はほとんど才気を感じられず。

「女相続人」/これも初見のW・ワイラーの古典。すがる男をきっぱり振りきる ヒロインの深い孤独が暗〜〜く染みる。

「BROTHER」/いつもなら観ない映画情報を見過ぎたせいでいい場面をほとんどTVで観ていたのが大失敗!そのせいかひたすら死に向かう主人公にお話をあと二ひねり位ほしいところ。「ソナチネ」的主人公は生きてても死んでもどうでもいいや……って捨て鉢な感じで、これじゃ観てるこっちは何だかもう一つ乗れないな〜〜。北野映画のクールな味が悪い方に出たような気が……。ハリウッド製ギャングスター・ムービーとJ・P・メルヴィルの徹底的にクールなフィルム・ノワールの中間……というか、どっちつかずだったような印象……。ただ北野映画の瞬発的暴力描写は健在。

「恋におちたシェイクスピア」/これって去年のアカデミー賞をとった作品か?アメリカ人にはシェイクスピア・コンプレックスでもあるのか、さして上出来の作品にあらず。シェイクスピアを演じてる役者は「エリザベス」にも出てたな、まだ名前が覚えられない。ヒロインのグウィネス・パルトロウはやっと最近名前を覚えた。「大いなる遺産」や「ダイヤルM」等を観ても、……何とか・パトロール……?、いやグイネス……、パトロウル……??何だ??ってな感じだったが……。


「また逢う日まで」/「BROTHER」の劇場にキネ旬ベストテン年表が貼ってあり、この作品も1950年のベストワンに選ばれてる。しかし今観るとこっちが照れくさいようなかなり恥ずかしい出来。ま、当時の評論家の評価だから陳腐でもやむなし……か。

「青い山脈」/これは日活の吉永小百合版、旧作ながらこれはそんなに恥ずかしくない。吉永小百合もいやらしくない。「桃太郎侍」の若き日の高橋英樹と元ダンプガイ・二谷英明が笑える。

「ご存じ! ふんどし頭巾」/大爆笑を期待したもののほとんど笑 えず。

「めし」/これも成瀬巳喜男監督&原節子の古典の1本。「山の音」よりこっちがいいな。しかし最近、家では渋いのばかり観てる。そろそろ派手目なのが観たいぞ。レンタル屋には俺を待ってる作品がどっさり在るはず。

「ベイブ 都会に行く」/「2」ものはあかんのが定番。これも「マッド・マックス」のJ・ミラーをしてもドンとレベルダウン。

「惜春鳥」/男たちのお話でやたらお風呂の場面多し、手を握りあったり抱き合ったり……さすが木下恵介作品。意外にこれはなかなかおもしろかった。

「スクリーム3」/キャラ忘却症なのでいっぱいキャラが出てくると困ります。「1」「2」を通してのキャラも出てきてどんでん返しやられても、すっかり以前のを忘れてるから何にも驚きがない……。今回は定番の全てが終わったあとの一脅かしがなくてその点だけは評価。

TV「タッチ・風のゆくえ」/大リーグにチャレンジなので会話はどうするのかと思ってたら、全部日本語。ま、暗黙の了解と言うことか?コータローそっくりのキャラが出て声も林家こぶ平がやってる?最後の1球が初のフォーク! このシリーズまだ続くのかな?絵はよく入ってる。

「カンザス・シティ」/キャラが続々出てくる導入部を観て、こりゃまずい、と思ったもののさすがR・アルトマン、ちゃんと捌いてみせてくれる。ペラペラよく喋る悪徳ボスをH・ベラフォンテが好演。終わり方もさすがアルトマン、すっきりしない。でもこれが持ち味か。

「奇跡の輝き」/霊界案内人の丹波徹郎が誉めた霊界特撮映画。観た人は誰でもそのビジュアルに感嘆するだろうが、あまりにもお話がつまらないのでそれを差し引けば結局マイナス・ポイントに。

「サイコ」/リメイク版/何でヒッチ先生の古典をそのままリメイクしたのか?普通もうちょっと原典と違う工夫をするものだが、まるで「やる気のない敗戦処理投手」のごときピッチング。嫌ならやめろよ。

「アンブレイカブル」/最初にコミック・ブックについて字幕が出るのが嫌な予感……、大きな謎の提示で途中緊迫感を失わずラストまで引っ張ってくれるが……、オチは……ちょっとな〜〜……といった感じで満足出来ず。みんなこれで納得出来るのかな?スッキリしない。

「シュリ」/以前早見純に韓国語バージョン字幕なしのビデオを貰って見たのが失敗。今回吹き替えで放映されて、わからなかったとこをチェック。冒頭の訓練シーンが短くなってたのが残念。顔がそっくりの女が出てきててっきり妹だと思ってたら……何だ、そうじゃなかったのか?コリアン・アクションはかなり「情」がはいっててスカッとしないがそこが持ち味?まだこれ1本しか観てないから何ともいえんが……

「殺意の香り」/「夕陽の群盗」ですっかりファンになったR・ベントン監督、近年はすっかり大御所だがこれは80年代のほとんどヒッチコック・タッチのミステリー。映画監督たるもの1度はヒッチコック風ミステリーを創りたいものなのかも?それにしてもリメイク?と思わせるほど各パーツがそっくり!


「メジャーリーグ3」/だいぶ前に録画したものだがやっとテープ処分のため観る。どんどんボルテージが落ちてこれで打ち止めか?石橋ももっと暴れたい感じながら見せ場少なし。

「海の上のピアニスト」/包み込むようなスローテンポのE・モリコーネ節を聴くと故・S・レオーネ作品を思い出してしまいしみじみ……。こんなホラ話もモリコーネ節で見せられると何だか名画を観た気分になるから音楽の力は大きいのぉ……!

「ターミネーター2・完全版」/どこが未公開映像なのかわからん……?ところで「…3」の制作が動き出したそうな。主役はこの作品で少年を演じた役者らしい。悪役ターミネーターを演じた役者はTVシリーズの出演が決定していて出れないとか……。キャメロン&シュワは?

♪「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」/来日公演にはあのミスターも娘・美奈と一緒に見に行ったそうな。80、90才のじいさん達が元気に唄い演奏する姿に感動したとか。映画の方も人間国宝の如き味のある唄と演奏を聞かせてくれて実に楽しい。何度でも繰り返し見たい1本。

「二人のソルジャー」/昨日までの親友同士がサラエボ内戦で敵となって闘い合う……、静かな描写の積み重ねで、「内戦」って見知らぬ相手と戦う戦争より一段と悲惨な感じをさせてくれる。

「破線のマリス」/建設省の汚職や内部問題、かと思いきやTVの悪意、ねつ造等の問題、そして母子の問題へ……なかなか焦点が定まらずはぐらかされたような印象を……

「アンツ」/期待しないで観ると意外と楽しめるアニメ。でも蟻のキャラってホラー映画のキャラみたいで不気味……。あちら産のアニメはあんまりキャラに重点を置かないような……、しかし日本産はキャラ命……って感じか……?

「ねじ式」/つげ義春の他のマンガを枕にしてラストが「ねじ式」より……、こうして映像で観ると「ねじ式」ってマンガは実に演劇的な作品だったんだなと痛感。寺山修司作と言われても納得しそうな感じ……

「ナビィの恋」/日本映画なのに字幕付き、何しろ沖縄が舞台だから……。南国は流れる時間が随分違う印象……、ふわりふわりと人も時間も過ぎていく……沖縄の唄がこんなに染みてくる作品もなかったような……

「キッド・ナッパー」/フランス産のチンピラ・アクション。割といけてる。

「はつ恋」/CMでよく顔を見る「ナッちゃん」事、田中麗奈の映画を初めて観る。出来は平々凡々々……、麗奈は割といい。

「グリーンマイル」/3/4位が刑務所の中という密室でのお話……でおまけに3時間もある……、しかし退屈しないのはエピソードが豊富なせいか?不思議なキャラと典型的な憎まれキャラがひっぱるせいか?刑務所ものは基本的には好みじゃないがP・ニューマンの「暴力脱獄[クール・ハンド・ルーク]」という大好きな作品もある。

♪♪「穴」/「グリーンマイル」を観て刑務所もので好きなのは「暴力脱獄」と書いたら、そういえば「穴」もおもしろかったな〜と思いだし、ビデオを引っぱり出して再見。随分昔録画したやつで非常に映り悪い!しかし……オチがわかってても、これはおもしろい!J・ベッケル監督の傑作だ!この映画に出てるミシェル・コンスタンタンはまだ生きてるのかな?結構ファンだったけど……、大物ならともかく海外の中堅どころの役者はどうしてる事やら?生死の情報わからず……

「ロッタちゃん はじめてのおつかい」/評判通りのほのぼのムービー。早見純に見せてやりたい。広島から連絡ないのぉ〜〜。

「雀鬼4 麻雀代理戦争」/ここのところにっかつロマンポルノの作品群で再評価されている小沼勝監督の麻雀ものシリーズ、脇のキャラもたってきてだんだんおもしろくなってきた。

「雀鬼5」/このシリーズこれでお終いか?麻雀知らない身でも割とおもしろかったような……。エンディングの清水健太郎の歌もなかなかいい。

「13ウォリアーズ」/「コナン」風ファンタジー活劇+「七人の侍」……みたいな作品で予備知識ゼロで観たら結構楽しめた。しかし最近は公開される作品の数が多いせいか忘却症のせいかこんな作品があった事すら知らなかった。

以上2001/3月まで

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