愛しのイメージ・サウンド
以下の類の音楽は「プログレ」「シンセ音楽」「インスト」「BGM」「環境音楽」……等々……、呼ばれ方は様々、厳密に言うとそれぞれが「XXの音楽」と言うしかないのでここでは便宜上様々なイメージを喚起してくれる音楽という意味で勝手に「イメージ・サウンド」と総称させて貰いその類のダー松お好みベスト・セレクション。
●ピンク・フロイド 『おせっかい』/数あるP・フロイドの名盤の中でも名曲「吹けよ風、呼べよ嵐」、「エコーズ」が収録されてる『おせっかい』が何といっても一番好き。夜更けに「エコーズ」を聞くと魔界に引きずり込まれる思いでトリップさせてくれる事請け合い。
D・ギルモアのギターが唸りを上げる『炎 あなたがここにいてほしい』もとろけるようなサウンドで最高![ヒプノシスのジャケットも最高!]ちなみにR・ウォーターズの歌詞が需要な『狂気』や『ウォール』等はダー松は好みじゃない。R・ウォーターズが抜けた新生P・フロイドは割と平均的なアルバムが多く、飛び抜けたアルバムはない。
●タンジェリン・ドリーム 「リコシェ」/遠い昔、始めてステレオ・コンポなるオーディオを買ってFMを聞いてると今まで聞いたことのないような音楽が……!「FMジュークボックス」とかいう夕方のNHKの
番組で、今みたいにDJがうるさい番組と違って曲名だけ言ってあとはただ音楽が流れるだけ、という理想的音楽番組。ボーカルなしのうねるような
長い曲[A面B面の2曲・ライブ演奏]に聞き入る。その後何枚も彼らのアルバムを買ったがこの「リコシェ」一番。来日したときP・フロイドのような凝ったステージを期待して中野サンプラザのライブに行ったら、背景に影絵が映る程度の全く愛想のないライブ、おまけに席がスピーカーの真ん前で場所も最悪だった。
近年はほとんど日本では新作がリリースされないが、せっせと新作は創ってるらしくネットでプログレ・サイトを覗くと何と100枚以上集めてるマニアもいる!?[そんなに出してるのか?]
他に「アンコール・ライブ」「浪漫[ロマン]」「偉大なる標的」、以下は映画のサントラ「ザ・クラッカー」「ミラクル・マイルズ」等々もよく聞くアルバム……
●マイク・オールドフィールド 「プラチカム」/ロングランナーのM・オールドフィールドといえば「チューブラー・ベルズ」が一番有名で、映画「エクソシスト」でパクられてた[なぜこんな有名な曲を平気でパクるのやら?すぐばれるのに……]。「プラチカム」はのりのいい曲が多くジャズダンスのバックにもよく使われていて、次第に盛り上がっていきフィナーレを迎える構成もダー松好み。
牧歌的で コーラスが素敵な「オマドーン」も好きなアルバムの1枚。
●ヴァンゲリス 「イグナチオ」/映画「炎のランナー」や「ブレードランナー」「南極物語」あたりでブレイクする前の本作はメロディラインが実に美しく、しかし甘いだけでなく強弱メリハリもついたこれぞリリシズムの最高峰!「1492コロンブス」等の映画以外のオリジナル・アルバムにも「ダイレクト」等の名盤在り。
●ジャン・ミシェル・ジャール 「オキシゲン」/父親は「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」等の映画音楽で高名なモーリス・ジャール。本作は確か日本デビュー・アルバムでファッション・ショーのBGMや「幽幻同士」という台湾映画で変身シーンに勝手に使われたりしている。近年続編『オキシジェン 7-13+1』もリリースされた。喜多郎あたりのシンセサ・ウンドと違いビートが効いていて2作目の「磁界」も結構好きなアルバム。人の声を合成してサウンドにした「ズールック」も見事な出来。T・ドリームあたりと違って当たりはずれも少なく駄作なし。
以下駆け足で
●エニグマ 『1』『2』/宗教音楽にダンスミュージックを足したような思いがけない狙いで素晴らしい♪ なお『3』はちと落ちる……
●ゴブリン 『フェノミナ』/ゴブリンにはオリジナル・アルバムもあるがあまりいい出来ではなく、やっぱりこの映画音楽!何度聞いてもしびれる♪
●リチャード・パーマー 『アクロス・ザ・ビュー』
●富田勲なら『宇宙幻想』から「アランフェス」、『惑星』から「木星」
●ペンギンカフェ・オーケストラの全アルバム
●ツトム・ヤマシタの『GO』『GO TO』[早くCDが出ないかな]
●スーパートランプの「狂気の世界」
●アラン・パーソン・プロジェクトの数曲……
等々……
最後に「ロック愛聴盤」に収録したいので別格としてサンタナの『キャラバン・サライ』/ダー松の頭の中を膨大な量のイメージの海で浸してくれた究極のイメージ・サウンド、自作「性狩人たち」の「眼球愛」はこの曲のイメージから生まれた。
昔いろんな人が選ぶロック・アルバム・ベスト選集などが企画されるとマンガ家はこの手のアルバムが皆さん好きみたいだったが……、最近のマンガ家の音楽の好みは……?