この「斬姦狂死郎」はもともと１９８５年にスタ−トし諸々の事情で一時中断する事となり，そこまでの部分をまとめたのが１９９８年に久保書店ＭＡＸシリ−ズにて刊行された「斬姦狂死郎／制服狩り」で、別の雑誌で１９９７年に再開し、完結したものを納めたものがこの「美教師狩り篇」です。中断の期間があまりにも長いため、「制服狩り篇」を知らない読者がこの本だけ読んでも楽しめるよう、作者としては心がけて描いたつもりです。
作者のあいまいな記憶によると、この作品を描く前は自身の作品の中に学生服を着たキャラはたぶん一人も登場していないのでは？もちろん学園ものもほとんど無かった。それには理由があり、エロマンガが生まれた当初『セ−ラ−服や高校生は出してはいけない』というこの業界における決まりのようなものが存在し、古くからエロマンガを描いていたものにとって最初から対象からはずして描いていたもので、この作品によって堰を切ったがごとく「放課後の媚娼女」「放課後の熱い祭り」「美蝶」等々の学園マンガを描きまくる事となる。そういった意味からもこの「斬姦狂死郎」という作品は作者としてもタ−ニング・ポイントといえる作品かもしれない。
しかし、１９８５年連載開始当初は愛国学園篇に続き第二部は別の宗教学校を舞台にして…と単行本全２０巻をめざしていたものだったが…、またいつか、不滅の吸血鬼としてよみがえる日がくるとしたら……
その日まで…静かに眠れ狂死郎