→以下紹介文など
「映画秘宝」漫ぶらぁ〜日記/今月の推薦図書”
『エロ魂!』 第一巻・黎明編
(ダーティ・松本/オークラ出版/1238円+税)
巨匠ダー松御大自らが語り部となり「エロ劇画」の時代をひたすら過剰に総括した
奇跡の書! アパートの部屋中に赤い絵の具を塗りたくって死んでいた某マンガ家
の話や、不本意なギャグ漫画を描いたダー松先生に「俺が原作を書いてやる!」と
怒鳴り、何も書かないまま「マンガは難しい……」と言って他界した実父の話など、
やたら心に響くエピソードが満載! 読み応え的に全く新しいマンガジャンルの誕
生と断言したい圧倒的名作!
→紹介文
新潟地域生活情報誌「月刊パスマガジン」1月号「今月のとくにおすすめ」
エロマンガ界の巨匠 ダーティ松本が放つ もう一つの「まんが道」
CHECK!
作品を編集者にあしらわれた時の絶望や怒り、生みの苦しみ、そしてエロマンガ
を描く恍惚感…。1970年代、エロマンガ界に身を投じた若き日のダーティ・松本
の自伝的な作品。「これぞ裏まんが道。」と帯に踊るコピー通り、健康な心で健
全なマンガを健康的な関係の仲間や編集者たちと作りあげていく「まんが道」と
は真逆のベクトルで突き進む。不健全、不健康、逆境、不遇、などなど、「負の
パワー」に勝るモノはない。
「映画秘宝」3月号119ページ
http://www.yosensha.co.jp/hihotop.html
エロの革命史、待望の単行本化!
ダーティ・松本『私説エロマンガ・エロ劇画激闘史 エロ魂!』
多くの男たちの精通を促してきたダーティ・松本先生の新刊『私説エロマンガ・エロ
劇画激闘史 エロ魂!』第1巻(オークラ出版/1238円+税)を3名様にプレゼント。
前号大西祥平先生も紹介されていたように、私小説風に描かれる70年代からのエロ漫
画・劇画の流れをアナーキーに描いた大著である。
70年代、映画がニュー・アクションからロマンポルノに移行したように、劇画界で
も大きな潮流が動き出す。実話劇画誌から派生してエロ劇画誌が誕生したことである(
漫ぶらぁ〜・大西祥平先生説だと73年の『エロトピア』)。そして75年以降、エロ
劇画誌が次々と創刊されていく。ちょうど第1巻はダーティ先生の言葉を借りると「時
代の下半身が動き始めた」時期を描いている(「猿にフェチはわからない」など、先生
の珠玉の名言に酔うこともできる!)。
さて、本著の価値はエロの現場からの発言が貴重であるというだけではない。アシス
タントを勤めた先輩作家が、部屋中を真っ赤に染めて血ヘドを吐いて死んでいたり、漫
画家を目指す仲間たちが「まんが道」から次々に降りていったり、机上の空論をかます
編集者たちに反発したり……その青春の悶々とした雰囲気を描いた青春漫画の傑作であ
る。こんな青春を送れなかった自分の身を呪いたくなる。
あとがきに「狂人ブッシュの空爆、東京地裁での『ワイセツ』裁判などなどの時空を
超えた『エロ魂!』のDNAが炸裂します」とあり、今後の展開にも胸が、いや股間が
ふくらむ。展開が待ちきれない読者諸氏は『コミック夢雅』(桜桃書房)の連載も読むべ
し。もう一度いう。面白い。読め。
アックス★Vol.36.米沢氏の連載
青林工藝舎刊のMANGA開放誌『アックス』第36号。
http://www.seirinkogeisha.com/ax/144-0.html
「戦後エロマンガ史」第24回
米沢嘉博氏
エロ劇画ブームの立役者の一人だったダーティ松本の自伝マンガ「エロ魂!」(オークラ
出版)の一巻が出た。当時つけていた日記を元にしていることもあって、これまで描かれる
ことのなかったエロ劇画史の裏面が具体的な名前を挙げて取り扱われており、当時の状況
を知ることができる。もちろん、資料としてだけではなく、マンガとしても楽しめる。ダ
ー松本人の キャラが美化されていることは、気にしないで読んだほうがいいのだが…。
一巻目のラストは未曾有のエロ劇画誌創刊ブームの75年を扱っている。ちょうど、今回
の本編ともかぶっているので、併読をおすすめする。……とまあ、そういったわけで、今
回は前回からの続きで75年創刊誌を見ていくことにする。
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日経CLICK★2月号150ページ
フリーライター芝田隆広氏の、COMIC推薦ページ
『エロ魂!』1巻 黎明編(以下続刊)
ダーティ・松本
オークラ出版 1238円
エロマンガ家歴30年超の作者が、自身および業界を賑わした作家や
編集者たちの姿をアツく激しく描く。この道一筋のベテランでなけれ
ば語れない激闘の歴史は壮絶の一語。